海洋散骨でペットを供養したい|費用やメリット・デメリットを解説

海洋散骨でペットを供養したい|費用やメリット・デメリットを解説

2023/09/15

長年人生を共に歩んできた犬や猫などのペットを、「家族」の一員と考える方も多いことでしょう。

近年は、ペットの供養方法も選択肢が増えています。なかでも、「動物の命を自然に還せる」「費用負担が少ない」などの理由から特に注目されているのが、海洋散骨です。

ただし、海洋散骨は周囲への配慮を怠ったり、散骨する場所を間違えたりすると、近隣住民とのトラブルに発展する可能性もあるため、注意が必要です。

そこで本記事では、ペットの海洋散骨を検討中の方に向けて、海洋散骨する場合の費用やメリット・デメリット、注意点などを解説します。

ペットの供養方法|手元供養や散骨などさまざまな方法が選べる

人間とは異なり、基本的にペット(動物)の供養方法に法律上の制約はありません。

そのため、飼い主の負担が少なく、供養しやすい方法を選ぶことが大切です。代表的な供養方法としては、以下のようなものがあります。

・ペット霊園に埋葬する
・自宅の土地に埋葬する
・遺骨を手元供養する
・散骨する

詳しく見ていきましょう。

ペット霊園に埋葬する

動物専門の火葬場で火葬し、ペットの遺骨を納めた骨壺をペット霊園に埋葬する方法があります。

ペット霊園にあるお墓の種類は霊園ごとに異なり、個別墓や合祀墓などさまざまです。

費用は、ペットの大きさや種類、お墓の種類といった諸条件によって変わります。

相場は、年間管理費が無料~2万円、お墓の購入費用が1万円~40万円です。

自宅の土地に埋葬する

火葬後の遺骨を自宅の土地や敷地内に埋葬する方法もあります。小鳥やハムスターのような小動物であれば、火葬せずそのまま埋葬することも可能です。

人間の遺骨の場合、自宅の土地や敷地内への埋葬は法律で禁じられています。一方、ペットの場合は問題ありません。

ただし、埋葬に対して不快感を抱いた近隣住民から苦情がくる可能性があるため、墓標のようなわかりやすい目印は設置せず、常識の範囲内のやり方で埋葬しましょう。

遺骨を手元供養する

火葬後の遺骨を自宅で保管し、供養することを「手元供養」と呼びます。

手元供養のメリットは以下の2点です。

・ペットの存在をいつでも身近に感じられる
・祭壇を写真や思い出の品などで自由に飾り付けできる

ただし、遺骨は湿気に弱くカビが発生しやすいため、保管場所は風通しの良い場所を選びましょう。

散骨する

最もおすすめの供養方法が、火葬後の遺骨をパウダー状にして撒く「散骨」です。

代表的な散骨方法として、遺骨を海に撒く「海洋散骨」や、山に撒く「山林散骨」などがあります。

お墓を持たない供養・葬送方法である散骨のメリットは、以下のとおりです。

・お墓の維持管理に手間がかからない
・お墓を購入しないため、費用負担が少ない
・お墓の後継者不足や、次世代へ負担をかける心配がない

海洋散骨でペットを供養する人が増えている

このように、散骨は「この世を去ったペットを自然に還してあげたい」という希望を叶えながら、飼い主の経済的・物理的な負担を軽減してくれる供養方法です。

特に海洋散骨は、「景観のよい海に散骨できれば、ペットが安心して永眠できる」と考えられていることから、近年、多くの方に選ばれています。

海洋散骨でペットの遺骨を撒くことは法律上問題ない?

人間の散骨と同様、祭事の目的で節度をもって散骨すれば、ペットの散骨も法律上の問題はないものと考えられています。

なお、環境省は「火葬された動物(ペット)の遺骨は、廃棄物には該当しない」という見解を示しています。詳しくは、環境省の通達をご確認ください。

このことからも、ペットの散骨は供養・葬送方法の1つであり、廃棄物を投棄する行為とは明らかに性質が異なるものと判断できます。

ただし、どこで散骨しても許されるというわけではありません。認められた場所で適切に実施し、法律違反とならないようにしましょう。

⇛散骨できる場所やできない場所についてはこちらの記事で詳しく解説しています

海洋散骨でペットを供養するにはいくらかかる?

近年注目されている海洋散骨ですが、ペットを海洋散骨で供養するためには、大きく「火葬」「粉骨」「散骨」の3つの手順を踏む必要があります。

それぞれの費用相場について詳しく見ていきましょう。

火葬の費用相場

火葬の費用相場は、実施者が自治体か民間業者かによって異なります。

【自治体で火葬する場合】

・小型犬や猫:3千円〜1万円
・大型犬:2万円

【民間業者で火葬する場合】

・小型犬や猫:1万円〜3万円
・大型犬:3万円〜8万円
・超大型犬:10万円

粉骨の費用相場

粉骨は自分で行うことも可能ですが、全ての骨を粉砕するのは大変です。

また、大切なペットの骨を砕くのは心苦しいため、精神的な負担を考慮すれば海洋散骨業者へ依頼するのがよいでしょう。

海洋散骨業者に依頼する場合、ペットのサイズによって費用は異なりますが、基本的な費用相場は5千円〜3万円です。

散骨の費用相場

海洋散骨の費用は、業者によって大きく異なります。

・チャータープラン:20万円〜40万円
・合同乗船プラン:10万円〜20万円
・代行散骨プラン:5万円〜10万円

他の家族と合同で散骨する「合同乗船プラン」や、海洋散骨業者が散骨を代行する「代行散骨プラン」は、家族だけで船を貸し切って行う「チャータープラン」に比べて費用を抑えられます。

なお、「チャータープラン」は家族だけが乗船するため、周りを気にする必要がありません。心ゆくまでペットとの思い出を振り返りながら、最期までゆっくりとお見送りできます。

ペットを海洋散骨するメリット

火葬後のペットの遺骨を供養する方法はさまざまですが、海洋散骨するメリットとして、以下のようなものが挙げられます。

・ペットの命を自然に還せる
・お墓に比べて、環境負荷が少ない
・ペット霊園に比べて、費用が安い
・届け出不要なケースが多く、手間が少ない
・自宅に骨壺を置かないため、スペースを取らない
・ペット霊園とは違い、管理費や管理の手間がかからない

このように、維持管理や費用の負担が少ない点が主なメリットです。

ペットを海洋散骨するデメリット

一方、ペットの遺骨を海洋散骨するデメリットは以下のとおりです。

・お墓参りができない
・遺骨が手元に残らない
・ルールやマナーを守らないとトラブルになりやすい

ペットの海洋散骨は法律上の制約がなく、その大部分が個人の裁量に任されています。マナーを守らず散骨すれば、近隣住民との間でトラブルになる恐れがあります。

トラブルを避けるためにも、個人による散骨ではなく、信頼できるプロの海洋散骨業者へ依頼するのがおすすめです。

海洋散骨のペット供養で注意したいこと

ペットの海洋散骨で注意すべき点は、主に以下の4点です。

・粉骨する
・周囲へ配慮する
・散骨する場所に注意する
・節度をもってルールやマナーを守る

思わぬトラブルに巻き込まれないためにも、これらのポイントを覚えておきましょう。

粉骨する

遺骨はパウダー状に細かく粉骨してから撒きます。

遺骨が遺骨だと判別できる状態で海洋に散骨してしまうと、流れ着いた遺骨を見つけた人が不快な気持ちになったり、人骨と間違えて通報されてしまったりする可能性があります。

また、たとえ動物の骨だとわかっても、見つけたり拾ったりした人は、ポジティブな感情を抱きません。

散骨では、近隣住民や散骨の様子を見た人の宗教的感情を害してトラブルにならないよう、遺骨は1mm~2mm程度まで細かく粉骨し、遺骨が遺骨だと判別できないようにしましょう。

周囲へ配慮する

海洋散骨は、遺族・親族にとっては大切なセレモニーですが、喪服を着た人たちが骨壷や献花などを持って歩いていたら、レジャーなどで海に来ている人たちが不快感を抱く可能性があります。

そのような感情を抱かせないための配慮として、以下の点に注意しましょう。

・服装:喪服は避け、平服で参列する
・持ち物:骨壺や献花などは、中身がわからないよう紙袋や風呂敷で包む
・時間帯:人の往来が多い朝夕の通勤・通学の時間帯、ランチタイムは避ける

なお、船上で転倒しないよう、ヒールの高い靴や滑りやすい靴は避け、動きやすい服装で参列するようにしましょう。

散骨する場所に注意する

公共の場所や、許可を得ていない他人の私有地、水源や人目につくところで散骨をすると、法律違反となる恐れがあります。

また、条例や自治体独自のガイドラインで、散骨自体を禁止する自治体や、一部エリアでのみ散骨を許可する自治体も存在します。

希望するエリアが散骨可能かどうか不安な方は、散骨エリアやルールを熟知した海洋散骨業者に依頼すると安心です。

節度をもってルールやマナーを守る

繰り返しになりますが、海洋散骨は大勢の人が訪れる海上で実施されるため、悪意がなかったとしても、事情を知らない第三者に不快感を与える恐れがあります。

また、粉骨や周囲への配慮はもちろんのこと、海洋汚染や海洋生物に悪影響を及ぼすような行為は避けなければなりません。

海洋散骨をトラブルなく進めるためにも、節度をもってルールやマナーを遵守することが望まれます。

そこで参考にしたいのが、厚生労働省が制定した「散骨に関するガイドライン」と、日本海洋散骨協会が策定した「日本海洋散骨協会ガイドライン」です。両ガイドラインを一読すれば、海洋散骨に対する理解を深められるでしょう。

ペットの海洋散骨は専門業者に依頼するのが安心

法律がなく、個人の裁量に委ねられているペットの海洋散骨は、注意を怠ると思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。

「最愛のペットが安らかに眠れるよう、トラブルなく散骨したい」という方は、個人で散骨せず、信頼と実績が豊富なプロの海洋散骨業者に依頼しましょう。

まとめ

本記事では、ペットの海洋散骨を検討中の方に向けて、海洋散骨する場合の費用やメリット・デメリット、注意点などを解説しました。

人間の場合と同じように、ペットの海洋散骨においてもルールやマナーを守ることが大切です。トラブルのない海洋散骨を実施するためにも、信頼と実績の豊富な海洋散骨業者に依頼することをおすすめします。

ブルーオーシャンセレモニーは、16年で4千件以上の海洋散骨の施行実績を持ち、全国各地で安全かつ安心な海洋散骨を数多く施行してきました。日本海洋散骨協会の加盟事業者の証である「ブルーハートマーク」も付与され、ルールやマナーを遵守し、これまでも数多くのお客様との信頼を積み重ねてきました。

海洋散骨業者をお探しの方や、ペットの海洋散骨をご検討中の方は、ぜひ一度ブルーオーシャンセレモニーにお問い合わせください。

 

【参考】

動物霊園事業に係る廃棄物の定義等について|環境省

散骨に関するガイドライン|厚生労働省

日本海洋散骨協会ガイドライン|日本海洋散骨協会

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