2003年1月、急性白血病を発症し、9ヶ月の闘病生活の末に他界した母が病床で私に残した言葉です。
母は、病魔に侵される直前まで父と二人、国内外の海でダイビングを楽しんでいました。親兄弟や親族の中で一番最初にあの世に旅立つことがわかり、母の心中には様々な想いが駆け巡ったことでしょう。母の心の中をのぞくことはできません。しかし9ヶ月の間、毎日病室に通い、無菌室で地獄のような日々を過ごす彼女の傍にいた私は、その想いの意図はなんとなく理解することができ、希望は叶えてあげたいと思いました。
母の葬儀から1年が経ち、私たち家族は、母の遺骨を抱えて沖縄に飛びました。生前、家族ぐるみでお世話になり懇意にしていただいていたダイビングショップのオーナーに頼み込み、船を出してもらえることになりました。遺骨の粉末化とセレモニーは、インターネットでヒットした地元の業者に依頼しました。
その日はあいにくの曇り空でしたが、馴染みの場所から出港し、皆で透き通る海に遺骨を撒きました。ゆっくりと海底に沈んでいく遺骨は、それはとても綺麗で、今でもその時の映像が脳裏によみがえります。
散骨を終えて陸に戻る間、それまで一年以上、ぽっかりと穴のあいていた心がとても清清しく、すっきりするのを感じました。新しいことをはじめよう。前に進もう。その日をきっかけに少しずつ前進する気力が沸いてきたのを今でも覚えています。
それから数年後、縁あって村田船長と出会い、船を購入して事業を起こす際、心に決めたことがあります。
この「散骨」をライフワークにしよう。
様々なしがらみとの葛藤や、将来への不安、大切な人を失った喪失感など、悩みを抱える人々の手助けになるのなら、快く残りの人生を捧げよう。それが母の遺志を受け継ぐことになるのかもしれないから。
現在の日本において、散骨は、文学や映画、マスコミなどでも取り上げられ、世間的に認知はされてきていますが、まだとても一般的な葬送方法とは言えません。
日本人の伝統的な死生観、宗教観とは相反する部分もあるでしょうし、法整備も進んでいません。
それでも、この事業をはじめて10年、多くの方々の海へのご供養をお手伝いし、いろいろな方のお話をお伺いするうちに、散骨を希望される方の切実なニーズに直面し、今後もこのニーズは高まっていくだろうという確信を持つことになりました。
海は世界中どこでも繋がっています。
グローバリゼーションに向かう世界の市民として、四方を海に囲まれた国の住民として、私自身も最後は海に眠りたいと考えております。
そして、このサイトをご覧いただいている方全員に私がお伝えしたいことは、「形は変わっても想いは同じ」ということです。
形式ばかりで想いは何処へ?という従来の葬送に対する疑問や不満を多くの方から伺いました。
これから10年後、20年後、そして今の子供たちが自分たちの親をあの世に送る頃には、葬送の方式は現在の常識とはまったくかけ離れたものになっているかもしれません。それでも、自分にとって大切な人、自分という人間の一部を形作っている人を失ったときの気持ちは不変であると信じておりますし、そういう気持ちを大切に、今後もこの仕事を続けていきたいと考えております。
2015年2月
株式会社ハウスボートクラブ
代表取締役 村田ますみ
商号 |
株式会社ハウスボートクラブ (英文表記:House Boat Club Co.,Ltd.) |
---|---|
本社所在地 |
〒135-0002 東京都江東区住吉2-2-4 |
公式サイト | |
電話 |
03-6659-9801(代表) |
FAX |
03-6659-9803 |
設立日 |
2007年2月15日 |
関連会社 |
株式会社鎌倉新書(東証一部 コード6184) |
役員 |
代表取締役社長 村田ますみ |
主要業務 |
・汽船を使用したセレモニー及び、各種クルーズの企画運営 |
加盟団体 |
東京商工会議所 |
許認可 |
旅客不定期航路事業者 国土交通省 関東運輸局 関東不1169号 |
![]() |
村田ますみ(むらたますみ)株式会社ハウスボートクラブ 代表取締役 |
---|---|
![]() |
村田弘英(むらたひろひで)ブルーオーシャンセレモニー 専属船長 (所有資格:小型船舶1級免許) |
![]() |
赤羽真聡(あかばまさとし)株式会社ハウスボートクラブ 取締役 |
![]() |
前川修平(まえかわしゅうへい)散骨コーディネーター |
![]() |
畑山花朱美(はたけやまかすみ)散骨コーディネーター |
![]() |
長谷川綾(はせがわあや)散骨コーディネーター |
![]() |
池田茉依(いけだまい)散骨コーディネーター |
ほか、多数の葬儀社、供養関係事業者、福祉関係事業者、イベント等での実績あり(年間約100件)