遺骨の処分には注意が必要?遺骨の処分を考えているあなたへ

遺骨の処分には注意が必要?遺骨の処分を考えているあなたへ

2023/06/16

「遺骨を処分してほしい」

故人とあまり関係性の深くない方から、そのようなご依頼をいただくことがあります。

まず、私たちは遺骨の供養を「処分」と呼ぶことには抵抗があることを前提に、なぜ遺骨の処分に困っている人がいるのか、またどのような解決策があるのか、考えてみたいと思います。

遺骨を適切に処分しないと逮捕されることも?!

■法律で遺骨の処分は禁止されている

刑法190条

「死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、3年以下の懲役に処する。」

死体の遺棄は犯罪だということは自明ですが、遺骨も遺棄することは刑法で禁じられています。

遺骨を故意に公共の場に置くなどの行為をおこなった場合は事件として扱われ、処分を受けることになります。

■事例

2017年1月14日 読売新聞朝刊より

コインロッカーに妻の遺骨を捨てたとして、丸の内署は13日、千葉県市川市東菅野、弁当工場勤務鈴木照司容疑者(74)を死体遺棄容疑で逮捕したと発表した。

同署幹部によると、鈴木容疑者は昨年9月30日、JR東京駅のコインロッカー内に妻の遺骨を納めた骨つぼを捨てた疑い。

容疑を認め、「別の女性と一緒に住むことになり邪魔になった」と供述している。

鈴木容疑者の妻は2014年8月に病死し、火葬後の遺骨を鈴木容疑者が自宅で保管していたという。

なぜ遺骨の処分に困っている人がいるのでしょうか?

上記のような事件に発展しなくても、遺骨を墓地に埋葬して供養するという伝統的な方法を取ることができず、処分に困っている人は確実に増えていると思われます。

・経済的に余裕がない

墓地に遺骨を埋葬するには、ある程度の費用がかかります。

生活保護を受給していて経済的に苦しい人には、「葬祭扶助」として自治体から最低限の葬祭費が支給されますが、火葬のみといった最低限の葬儀費用しか受け取ることができませんので、遺骨を埋葬する費用は自分で捻出しなければなりません。

経済的な理由で墓地に埋葬できず、自宅に保管されている遺骨は相当な数にのぼると言われています。

・疎遠な親族の遺骨

子供や配偶者がいない、いわゆる「おひとりさま」が亡くなった場合、基本的にはその方の戸籍などの情報を元に、連絡の取れる親族が故人の遺骨を引き取ることになります。

何年も没交渉だったなど、疎遠だった親族が遺骨を埋葬することもできず、処分に困っているケースはあります。

・故人の遺志

故人が、遺骨を埋葬して欲しくないなど、遺される人に明確な遺志を伝えて亡くなった場合。

託された遺族は、墓地への埋葬以外の方法を考える必要があります。

・お墓を管理できない

すでに入る墓地がある場合は、埋葬費用はそこまで高額ではありません。

カロートを開けてお骨を墓地に納め、墓碑に名前を彫ってもらう費用として石材店に5万円~8万円程度が必要なのと、納骨式をおこなうため僧侶に支払うお布施等が10万円程度が相場です。

しかし、この先将来に渡って管理料を支払いながら墓地を管理していくのが困難なケースも増えています。

継承者問題などでお墓を管理できない場合には、すでに納骨されているお骨も含めて墓じまいなどの方法を考える必要があります。

遺骨の処分に困っている方への解決策

遺骨を引き取ることができない、また墓地への埋葬もできないという方には、どのような方法があるでしょうか?

■火葬場で処分してもらう

・方法(どうしたらよいか)

火葬場で火葬後の遺骨を、持ち帰らずに置いて帰ることを、宗教学者の島田裕巳氏が「ゼロ(0)葬」と呼んで、一時期話題になりました。

現実的には、遺骨を火葬場に置いて帰ることは、特定の地域の火葬場においては可能です。

東京を中心とする首都圏の火葬場では、全骨収骨(すべての遺骨を収骨する)の上、持ち帰ることが前提となっていますが、部分収骨(遺骨の一部だけ収骨する)のエリアである関西などの火葬場では、遺骨を持ち帰らずに処分をお願いすることが可能な施設もあります。

・費用相場

遺骨を置いて帰ることに対して、特に追加料金を設定している火葬場は今のところありません。

火葬料金は、自治体によって変わり、公営の火葬場では、市民と市民以外では料金が大きく違います。

火葬料金以外に、棺やご遺体の搬送料、処置料などの費用もかかりますので、詳しくは葬儀社に見積を取りましょう。

いわゆる「直葬」と言われる火葬だけのシンプルなプランでも、どの火葬場を利用するか、搬送の距離などによって、10万円~40万円と料金に幅があります。

・注意点(業者)

火葬場で遺骨を引き取らないことが決まっている場合は、あらかじめ葬儀社にその旨を伝えましょう。

対応できる火葬場かどうかの事前問合せや骨壺の有無など、通常と違う流れになりますので、早めの確認が必要です。

■散骨

・方法(どうしたらよいか)

海洋散骨は、遺骨の処分に困っている方にとっては最適な方法かもしれません。

すべての遺骨をきちんとした供養・お見送りの方法で散骨することができますので、心理的な負担もかからないのではないでしょうか?

火葬後に、ご自宅に遺骨を持ち帰ることができない事情がある方は、火葬場まで遺骨を引き取りに来てくれる業者もあります。

・費用相場

どの散骨業者でも、ご家族が散骨に立ち合わない、代行または委託というプランを用意しています。

費用の相場は5万円前後に設定しているところが多いようです。

粉骨料金が別途かかる業者と、粉骨料金も含んだ料金設定をしている業者があります。

・注意点(業者)

代行プランでも、業者によって方法がさまざまです。

遺骨の引取りや持ち込みに対応しておらず、ゆうパックによる郵送のみという業者もあります。

また、散骨する日程があらかじめ決まっていない(遺骨がある程度増えたらまとめて散骨する)業者は注意が必要です。

たとえ散骨に立ち合わないとしても、桟橋までお見送りに行ったり、散骨しているところをオンライン中継で見ることができるサービスを用意している業者もあります。

できるだけ、遺骨を丁寧に扱ってくれる業者を選びましょう。

■永代供養

・方法(どうしたらよいか)

遺骨を寺院で永代にわたって預かってくれる「永代供養」という方法も、お墓の管理者がいない人にとっては、おすすめです。

永代供養タイプの墓地や納骨堂は、近年のお墓の承継問題の拡がりに伴い増えています。

さまざまなタイプの永代供養墓がありますが、故人と縁があまり深くなく、今後お参りに行く回数も多くない場合は、多数の人たちと一緒に祀られる、合祀タイプを選ぶのがよいかもしれません。

・費用相場

合祀タイプの永代供養墓は、個別に納骨するスペースが不要で、管理する側も手間がかからないため、比較的安く値段が設定されています。

それでも、場所や施設のタイプによって、5万円~30万円と幅があります。

・注意点(業者)

気になる永代供養墓があれば、直接見学に行くことをおすすめします。

屋外に設置されているものが多いですが、屋内というものもあります。

永代供養墓は寺院が管理していますので、住職の人柄や、どのような供養をしているか、というところも重要です。

また、永代供養墓の販売は、石材業者などの業者が仲介していますので、その業者の信頼性などもチェックしましょう。

「ブルーオーシャンセレモニー」の墓じまいプランがおすすめ

・3つの海洋散骨プランから選べる

ブルーオーシャンセレモニーでは、お客様のニーズに合わせて、チャーター、合同、代行の3つのプランをご用意しております。

それぞれのプランには、メリットとデメリットがございますので、最適なプランをご検討ください。

詳しくは、コーディネーターがご相談に応じてご提案差し上げます。

・66,000円の墓じまいシンプルプラン

お墓に埋葬している遺骨を取り出して散骨を考えている方に、「墓じまいシンプルプラン」をご用意しています。

このプランは、66,000円(税込)で、改葬手続き代行(書類の作成・関係各所への提出)、お預けしてある霊園・寺院等へのご遺骨の引き取り(50km以内)、出骨後のご遺骨の洗浄・乾燥(1柱まで)をセットにしたプランです。

火葬された直後のお骨と同じ状態にして、いつでも散骨できるように準備が可能です。

・散骨と墓じまい合わせて、最安:154,000円!

上記の「墓じまいシンプルプラン」に合わせて、代行委託散骨(粉骨料:33,000円、散骨料:55,000円)を選択すると、最安値で、154,000円(税込)にてお墓に埋葬されているお骨の散骨が可能です。

お墓のカロートを開ける、また完全な墓じまいのために墓石の撤去工事をおこなうには、別途費用がかかりますのでご相談ください。

まとめ

遺骨の処分を考えている方のために、安価で遺骨を手放す方法をご紹介しました。

お墓の管理といった負担を継続することができないとしても、亡くなった方の魂を敬い、きちんと供養できる方法を選択していただきたいものです。

お気軽にご相談ください (24時間受付)

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