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2023/10/12
海洋散骨は貸切プランがおすすめ|費用・メリット・流れを紹介

近年、海洋散骨はお墓を持たない「新しい供養、墓じまいの形」として注目されています。
海洋散骨にはさまざまなプランが存在します。なかでも、家族や親しい友人といった故人と縁のある方だけで船をチャーターし、自らの手で散骨する「貸切プラン(チャーター散骨)」は、検討しておきたい方法の1つです。
そこで本記事では、海洋散骨の貸切プランの費用相場やメリット、施行当日の流れについて解説します。
海洋散骨とは
海洋散骨は、自然葬の一種です。祭祀の目的をもって、パウダー状にした故人の遺骨を海に散布する供養方法です。
火葬後の遺骨はお墓に納骨することが一般的ですが、「死後は自然に還りたい」「大好きだった海に眠りたい」といった故人の想いを尊重し、海洋散骨を選択する人も増えています。
また、海洋散骨はお墓を持たない供養方法であるため、「様々な事情でお墓に入れない/お墓を持てない」とお悩みの方にも適した方法です。
海洋散骨は、主に次の方法で行われます。
・船舶上で行う方法
・ヘリコプターやセスナ機で沖合いまで飛び、空から撒く方法
近年、海洋散骨が注目されている理由
近年、有名人や芸能人が海洋散骨を希望するケースや、メディアで取り上げられる機会が増えたこともあり、海洋散骨が注目されています。
さまざまな供養方法があるなかで、なぜ海洋散骨を選択する人が増えているのでしょうか。ここからは、その理由をひとつずつ見ていきましょう。
⇛海洋散骨を実施した有名人や芸能人についてはこちらの記事で詳しく解説しています
費用を抑えられるから
納骨先によって、供養にかかる費用は大きく前後します。
株式会社鎌倉新書が実施した「お墓の消費者全国実態調査」によると、お墓の平均購入価格は、一般墓が152.4万円、樹木葬が66.9万円、納骨堂が77.6万円でした。
一方、海洋散骨の場合、費用相場は5万円~40万円です。そのため、他の供養方法と比べて費用負担を軽減できる点が海洋散骨のメリットといえます。
次世代への負担がないから
先祖代々受け継いできたお墓を持つ方や、お墓を建てるべきか悩んでいる方が気にするのは、「お墓を残せば、子や孫などの次世代に負担をかけるのではないか」という点です。
お墓は、故人やご先祖様に失礼のないよう、定期的な手入れが必要です。荒れ果てたまま放置し、管理費の滞納が続けば、無縁墓として強制撤去される可能性もあります。
また、金銭面に関していえば、お墓は購入だけでなく、維持管理・メンテナンスにもお金がかかるものです。遠方に住んでいる場合、お墓の手入れをするための移動費用も相当な出費となるでしょう。
海洋散骨はお墓を持たない供養方法であるため、金銭面や維持管理の面で子や孫など次世代に負担をかけずに済みます。
故人の遺志を叶えられるから
故人が生前から「自然に還りたい」「大好きだった思い出のある海に還してほしい」といった想いを抱いていた場合、海洋散骨であればその希望を叶えてあげられます。
海や自然が好きな故人の遺志を尊重し、希望を叶えられる点は、宗教や宗派に縛られず供養できる海洋散骨の大きなメリットです。
地球環境への負荷が少ないから
お墓や納骨堂などは、野山を切り開いて墓地を建てたり、造成工事を行なったりして、お墓や墓地を整備しています。
海洋散骨ではそのような作業は発生しません。そのため、他の供養方法に比べて地球環境への負荷が少ない方法といえます。
「海に骨を撒いて影響はないの?」と気になる方もいることでしょう。一例として、ブルーオーシャンセレモニーでは、故人が安らかに眠り、生物の生きる海を守る活動として「遺骨に含まれる有害物質の無害化」「環境に配慮したエコフラワーの開発」などを実施し、地球環境へ配慮した活動に取り組んでいます。
⇛ブルーオーシャンセレモニーのSDGsに関する取り組みについてはこちらの記事で詳しく解説しています
お墓の後継者不足の心配がいらないから
近年、少子高齢化や過疎化により、お墓の後継者不足が深刻になっています。
「身内がおらず、先祖代々受け継いできたお墓の後継者がいない」「遠方に住む親族が多く、後継者が決まらない」といった事情から、お墓の後継者に悩むケースも少なくありません。
海洋散骨はお墓を持たない供養方法であるため、お墓の後継者について心配する必要がなく、精神的な負担を軽減できます。
海洋散骨の貸切プランの費用相場
海洋散骨の貸切プランは、船舶・クルーザーを貸し切るため、「家族だけでゆっくりと故人を見送りたい」「故人と近しい人だけで、最後まで思い出を語らいながら別れたい」という方におすすめのプランです。
海洋散骨の貸切プランの費用相場は、20万円〜40万円です。定員までであれば、何名でも乗船でき、費用は変わりません。
なお、海洋散骨には貸切プラン以外にも、他の家族数組と合同で散骨を行う「合同散骨」プラン、業者が散骨を代理で行う「代行委託散骨」プランなどがあります。
⇛海洋散骨の各プランの費用相場についてはこちらの記事で詳しく解説しています
海洋散骨を貸切プランで行うメリット
ここからは、海洋散骨を貸切プランで行うメリットを紹介します。
散骨した日が故人の新しい旅立ちの記念日になる
散骨をきっかけに、「毎年集まって会食するようになった」「月命日に親族一同で顔を合わせ、以前のように交流するようになった」という声も多く見受けられます。
家族や友人など、故人と縁のある方だけが参加する貸切プランでは、散骨の日が故人の新しい旅立ちの日であり、参加者にとっての新たな記念日となります。
このように、節目や記念日に集まり、家族や友人が故人を偲ぶことこそ、故人にとって何よりの供養といえるでしょう。
お別れまでの時間を大切に過ごせる
貸切プランでは、船舶・クルーザー1隻を家族や親しい友人だけで貸し切り、散骨を実施します。
船内装花や会食はもちろん、故人が好きだったCDをかけたり、参加者と故人との思い出の品を持ち込んだりすることも可能です。
貸切プランであれば、故人との思い出を語らい懐かしみながら、最後のお別れまでの時間をゆっくり過ごせます。
また、海洋散骨業者によっては、要望に対して柔軟に応じてくれる業者も存在します。より充実したセレモニーが実現できるよう、希望することがある場合は打ち合わせの段階で相談しておきましょう。
海洋散骨の貸切プランの流れ【4ステップ】
海洋散骨の貸切プランがどのような流れで行われるのか、4つのステップで解説していきます。
当日の流れは以下のとおりです。
・ステップ1:指定場所に集合
・ステップ2:出航
・ステップ3:散骨
・ステップ4:帰航
ひとつずつ確認していきましょう。
⇛海洋散骨を行うまでの流れについてはこちらの記事で詳しく解説しています
ステップ1.指定場所に集合
海洋散骨の施行当日は、公共の桟橋やマリーナなどの指定場所に集合します。定刻どおりに出航するため、集合時間に遅れないようご注意ください。
参列者全員が指定場所に集合したら、船上での注意事項やセレモニーの流れなどが説明されます。不明点や疑問がある場合は、その場で確認しましょう。
なお、近隣住民への配慮から、服装は喪服ではなく普段着(平服)が望ましいとされています。また、船上で転倒しないよう、ヒールの高い靴や滑りやすい靴は避け、動きやすい服装で参列しましょう。
貸切プラン(チャーター散骨)の場合、参列するのは親族や親しい友人が中心です。遠方からの参列者がいる場合は、それぞれが集合しやすいエリアで散骨することを検討してもよいでしょう。
ステップ2.出航
参列者の集合を確認し、海上の安全を確認できたら散骨ポイントに向けて出航します。
貸切プラン(チャーター散骨)の場合、故人の好きだったCDやお酒、お花などを持参できます。ただし、船上へ持ち込んでも問題がないか、海洋散骨業者にあらかじめ相談したほうがよいでしょう。
なお、船酔いが心配な方は前日に十分な睡眠をとり、乗船30分前を目安に酔い止め薬を服用することをおすすめします。
ステップ3.散骨
散骨ポイントに到着したら、故人との思い出を振り返りつつ、船上から散骨します。献花や献酒、号鐘や黙祷などを行い、故人をお見送りします。
このとき、海に手向けるものは、海洋散骨業者に許可されたものだけにしましょう。自然に還らない人工物や貴金属などは、海洋汚染や海洋生物に悪影響を及ぼす恐れがあるため、海に撒くことが禁止されています。
貸切プラン(チャーター散骨)では、船を1隻貸し切って散骨するため、親族や親しい友人だけで心ゆくまでゆっくりとお別れできます。
ステップ4.帰港
無事に散骨を終えたら、港に帰り、解散します。散骨当日の出航から帰港までの所要時間は、約2時間です。
海洋散骨業者によっては、後日、年忌法要に散骨海域を巡るメモリアルクルーズの実施、散骨証明書の発行、記念アルバムの贈呈なども行なっています。
「思い出をアルバムで残したい」「年忌法要や月命日に手を合わせたい」「散骨した証明を残したい」という方は、業者選びの際にサービス内容を確認しておきましょう。
海洋散骨のサービス内容
海洋散骨には、決められた手順や伝統的なしきたりがあるわけではありません。そのため、同じ貸切プランであっても、海洋散骨業者によって基本サービスやオプションの内容に大きな違いがあります。
ここからは、一般的な基本サービスとオプションの内容を紹介します。業者選びの際の比較検討の参考としてください。
海洋散骨の基本サービス
一般的に、各業者が用意する海洋散骨プランには、基本サービスとして次のようなものが含まれています。
・献酒:散骨時、お供えとして海に手向けるお酒(ドリンクの場合もあり)
・ドリンク:船上で飲めるソフトドリンクやお水
・お茶菓子:クルージング中の歓談のお供として用意
・写真撮影:乗船時の写真、当日の記念(記録)写真などを撮影
・桟橋の使用:桟橋にて、出港・帰港、遺族による見送りを実施
・セレモニー:セレモニーの司会進行を散骨業者が担当
・散骨証明書:散骨の緯度・経度・時間などを記録した証明書の発行
・献花用花びら:故人の好きな花を散骨する海に手向ける
・船舶チャーター:人数やプランに応じた船舶・クルーザーをチャーター
海洋散骨のオプション
オプションには、次のようなものがあります。
・祈り鶴:故人への気持ちを水溶性の紙で折られた鶴に託し、一緒に海へ手向ける
・船上会食:故人との思い出を語りながら、参加者で囲む会食
・生花祭壇:船上の祭壇に生花を供え、故人を偲ぶ
・招待状の作成:親族や遺族、故人と縁のある方々へ招待状を作成
・エコリース:純白リースが海上で美しい目印となり、家族に代わり故人を見守る
・フォトブック:大切な方とのお別れの模様をひとつのアルバムに収める
・フラワーボックス:基本サービスの花びらに加え、バラや胡蝶蘭などを用意
・プロカメラマンによる撮影:散骨当日の模様をプロカメラマンが撮影
海洋散骨業者によっては、上記オプションがあらかじめプランに含まれている場合や、別料金や追加費用が発生する場合もあるため、あらかじめ海洋散骨業者に確認しておきましょう。
海洋散骨の貸切プランはプロの散骨業者に依頼がおすすめ
海洋散骨の需要の高まりから、多くの業者が海洋散骨事業を展開していますが、残念なことに、なかには悪徳業者も存在します。
「倒産してしまい、結果、散骨できなかった」「Webやメールでのやり取りだけで進められ、結果として、納得のいく内容ではなかった」といった後悔をしないためにも、信頼と実績を兼ね備えた海洋散骨業者に依頼するようにしましょう。
⇛海洋散骨業者選びのポイントについてはこちらの記事で詳しく解説しています
まとめ
本記事では、海洋散骨の貸切プランの費用相場やメリット、施行当日の流れについて解説しました。
「家族や親しい友人など縁のある人だけで過ごしながら海洋散骨を行いたい」という方には、貸切プラン(チャーター散骨)がおすすめです。散骨以外の方法と比べて費用を抑えられ、散骨の日が新たな記念日や思い出深い日となります。
なお、海洋散骨は、ルールやマナーなどを遵守せずに行うと、近隣住民とのトラブルや海洋汚染につながるリスクがあります。そのため、海洋散骨を試みる際は、実績の豊富なプロの海洋散骨業者に依頼するようにしましょう。
ブルーオーシャンセレモニーは、16年で4千件以上の施行実績を持つ海洋散骨会社です。葬祭業界で多くの経験を積んだスタッフが、思い出に残るセレモニーとなるよう丁寧にサポートしております。
「海洋散骨に興味はあるけど、初めてのことで不安」「自分たちにぴったりのプランを相談しながら決めたい」など、海洋散骨にご興味のある方は、ぜひ一度ブルーオーシャンセレモニーにお問い合わせください。
【参考】
まずはお気軽にご相談ください。
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