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2025/04/06
納骨の時期はいつがいい?場所による違いや流れ、費用も解説

遺骨をお墓や納骨堂に納める「納骨」は、人生の中で何度も経験するものではありません。そのため、「納骨の時期はいつが適切なのか」と悩む人も多いでしょう。あらかじめ正しい知識を身につけておけば、心にゆとりを持って納骨を行えます。
この記事では、納骨の時期に決まりはないことを前提に、一般的な納骨のタイミングや納骨場所による違い、納骨の流れ、費用の目安などについて解説します。正しい知識を身につけ、納得のいく納骨ができるよう準備を整えましょう。
納骨の時期に決まりはない
納骨の時期に特別な決まりはありません。法律で規定されていることもないため、都合のよいタイミングで行えばよいでしょう。
故人を失った悲しみから心の整理がつくまでの期間は、人それぞれ異なります。また、法事や親族の都合など、さまざまな事業を考慮する必要もあります。
「いつ納骨をしてもよい」という柔軟な考え方を持ちつつ、家族と相談しながら時期を決めることが大切です。
一般的な納骨の時期
納骨の時期に決まりはありませんが、多くの人が納骨を行うタイミングがあります。一般的な納骨の時期は、以下の5つです。
・四十九日
・百箇日
・新盆(初盆)
・一周忌
・三回忌
それぞれについて解説します。
四十九日
多くの人が納骨時期の目安とするのが、「忌明け」となる四十九日です。仏教では、故人の魂は7日ごとに審判を受け、49日目に魂のその行き先が決まると考えられています。
そのため、故人が極楽浄土へ行けるよう願いを込めて、四十九日法要が執り行われます。親族や親しい人々が集まる節目の法要でもあるため、このタイミングで納骨式を行うケースが多いということです。
百箇日
何らかの事情で四十九日に間に合わなかった場合や、気持ちの整理にもう少し時間が必要な場合には、百箇日(ひゃっかにち)法要のタイミングで納骨を行うこともあります。
百箇日法要は、命日から100日目に執り行われる法要です。「卒哭忌(そっこくき)」とも呼ばれます。「卒哭」とは泣くことを卒業するという意味で、悲しみの一区切りを意味する節目の法要です。
実際には悲しみが癒えていなくても、百箇日を区切りとして納骨することで、気持ちの整理をつけられるかもしれません。
新盆(初盆)
新盆(初盆)とは、故人が亡くなってから忌明け後、初めて迎えるお盆のことです。故人の魂があの世からこの世に初めて戻ってくる時期とされているため、親族や友人を招いて盛大に法要が執り行われるケースが多く見受けられます。
そのため、新盆(初盆)のタイミングで納骨が行われることもあります。ただし、亡くなった時期によって新盆(初盆)の時期は異なるため、注意が必要です。
また、お盆は僧侶の予定が混み合うため、納骨をしたいと考えるのであれば、早めにお寺や納骨先に相談しておくことをおすすめします。
一周忌
四十九日や百箇日では気持ちの整理がつかない場合には、喪が明ける一周忌に合わせて納骨してもよいでしょう。
遺骨を手元に安置して故人を偲び、1つの区切りとなる一周忌法要のタイミングで納骨をして、新たな生活に向けて気持ちを切り替える人も少なくありません。
三回忌
納骨の時期に決まりはないものの、多くの人が遅くとも三回忌までに納骨を済ませます。「なかなか気持ちの整理がつかない」「納骨先をじっくりと選びたい」という場合は、三回忌を目安に納骨するとよいでしょう。
三回忌を過ぎると、親族が多く集まる法要の機会が減るため、納骨のタイミングを逃してしまうこともあります。無理のない範囲で、節目を活かして納骨の計画を立ててみましょう。
納骨場所による納骨時期の違い
どこに納骨するのかによっても、納骨時期は変わります。主な納骨先と、それぞれのタイミングについて見ていきましょう。
・お墓がある場合
・お墓を建てる場合
・納骨堂・樹木葬の場合
・散骨(海洋散骨)をする場合
それぞれの納骨場所による、納骨時期の違いを解説します。
お墓がある場合
すでにお墓がある場合や納骨スペースを契約済みの場合は、いつでも納骨が可能です。一般的には、四十九日法要の日程に合わせて、納骨式を行うことが多いでしょう。
ただし、宗派や地域の風習によって考え方が異なる場合があるため、まずはお寺に相談してみることをおすすめします。
お墓を建てる場合
故人が亡くなってから新たにお墓を建てる場合、四十九日法要に間に合わないことがほとんどです。お墓を石材店に発注してから完成するまでには、およそ3か月かかります。
そのため、お墓が完成するまでは遺骨を自宅で安置しておく必要があります。お墓が出来上がったあとに、良い日取りを選んで納骨を行いましょう。
納骨堂・樹木葬の場合
納骨堂の場合、墓石を建てる必要がないタイプであれば、空き次第すぐに納骨することが可能です。ただし、墓石を建てるタイプの納骨堂の場合、完成までに一定の時間を要します。
樹木葬も、シンプルなタイプであればすぐに納骨できます。ただし、墓石の設置やガーデニングを伴うタイプの場合、準備に時間がかかる可能性があります。
希望の形式によって必要な期間が異なるため、事前に確認しておくと安心です。
散骨(海洋散骨)をする場合
海洋散骨を行う場合は、散骨業者に依頼し、船で沖に出て散骨するのが一般的です。この散骨の実施日が、納骨時期となります。
散骨を希望する場合は早めに業者と連絡を取り、日程や準備事項を相談したうえでスケジュールを決めましょう。
納骨の流れ
納骨の流れは、以下の8ステップです。
・納骨先を決める
・納骨の時期を決める
・参列者に納骨式の案内を送る
・必要書類を準備する
・供物・お布施などを用意する
・会食の手配をする
・開眼供養・納骨式を執り行う
・会食を行う
それぞれ順を追って解説します。
納骨先を決める
最初に決めなければならないのは、納骨先です。先祖代々のお墓がある場合には問題ありませんが、ない場合は新たに選ぶ必要があります。
納骨先の主な選択肢には、以下のようなものがあります。
【お墓を建てる場合】
・寺院墓地、公営墓地、民営墓地から選ぶ
・お墓の形式:伝統的な「一般墓」のほか、「樹木葬」や「永代供養墓」など多様なスタイルが存在
【お墓を建てない場合】
・納骨堂、散骨、手元供養など
納骨の時期を決める
納骨先を決めたら、次に行うのが納骨時期の決定です。お寺や墓地の管理者、親族、業者などと連携を取りながら、納骨の時期を決めましょう。故人と親しかった友人たちのスケジュールも、考慮する必要があります。
「自分の希望するタイミング」にこだわりすぎると、調整が難航する場合があるため、周囲とよく話し合いながら、無理のない日程を決めることが大切です。
参列者に納骨式の案内を送る
納骨式に誰を招くかについて、明確な決まりはありません。一般的には、親族や故人と親しかった友人・知人を中心に、参列者を選定し、納骨式の日程や場所を案内します。
たとえ家族だけで納骨式を執り行う場合でも、事前に親族や友人に一言連絡しておくと丁寧な印象になります。あとから「納骨式が終わっていたと知って驚いた」「声をかけてほしかった」といった不満を抱かせないよう、配慮ある対応を心がけましょう。
必要書類を準備する
納骨には埋葬許可証が必要なため、事前にしっかりと準備しておきましょう。「墓地、埋葬等に関する法律」では、墓地の管理者は埋葬許可証の提出を受けてからでないと埋葬を行ってはならないと定められています。
役所に死亡届を提出した際に、火葬許可証が渡されます。火葬許可証を火葬場に提出して、印を押してもらうと、埋葬許可証になります。
火葬後、収骨した骨壷を納める箱に埋葬許可証を入れてもらうことが一般的です。必ず書類が入っているかどうかを確認しておきましょう。
供物・お布施などを用意する
納骨当日には、供物やお布施を用意します。墓前にお供えする供物としては、果物やお菓子、故人の好きだった物などが一般的です。
また、供花や線香などが必要となるケースもあります。必要なものの詳細は、お寺や霊園管理者に確認しておくと安心です。
僧侶に感謝の気持ちとしてお渡しするお布施は、奉書紙や白封筒に入れ、表書きには「お布施」または「御布施」と書きましょう。
会食の手配をする
納骨式が終了したあとには、参列者と会食の席を設けることが一般的です。会食は、僧侶や参列者への感謝の気持ちを伝える大切な場でもあります。
まずは参列者の人数を確定させたうえで、会場と食事を予約しましょう。予約時に「法要後の会食」であることを伝えておけば、ふさわしい献立をレストラン側が準備してくれます。
また、席順をあらかじめ決め、座席表を作成しておくと、当日の進行もスムーズです。
開眼供養・納骨式を執り行う
新たにお墓を建立した場合は、納骨の前に開眼供養を執り行い、墓石に魂を入れてもらいます。その後、引き続き納骨式を行います。
納骨式は、遺族の代表の挨拶から始まります。参列してくれたことへのお礼を述べ、遺族の近況などを伝え、会食があることを案内しましょう。
続いて僧侶が読経した後に、納骨室を開けて遺骨を安置します。再度読経を行い、僧侶の合図によって、施主を先頭に参列者が焼香していきます。僧侶が読経を終えると、納骨式は完了です。
会食を行う
納骨式の後には、僧侶や参列者に感謝の気持ちを伝えるために会食の席を設け、料理やお酒を振る舞います。なお、納骨式を執り行う時間帯によっては、会食を行わないケースもあります。
会食では故人との思い出を語り合い、故人を偲びましょう。僧侶が会食を辞退された場合は、御膳料をお渡しするのがマナーです。
納骨にかかる費用
納骨にかかる費用は、大きく分けて「納骨先の費用」と「納骨式の費用」があります。それぞれについて解説します。
納骨先の費用
納骨先にかかる費用は、どこに納骨するかによって大きく異なります。新しく一般墓を建てる場合、墓地を借りるための永代使用料と墓石の費用を合わせて、少なくても200万円程度はかかるでしょう。
すでにお墓がある場合は、墓石への戒名の彫刻代が3~5万円程度あれば済みます。樹木葬の場合には25~100万円程度、永代供養墓の場合は10~30万円程度が相場です。
お墓を建てない場合には、納骨堂、散骨、手元供養などの供養方法があります。納骨堂の場合には30~100万円程度、散骨の場合は5~50万円程度が相場です。また、手元供養の場合はさまざまですが、数千円から供養ができます。
納骨式の費用
納骨式にかかる費用の目安は以下のとおりです。
・お布施:僧侶に読経のお礼として3~5万円。遠方の場合はお車代として5,000円~1万円を別途用意
・供花・供物代:5,000円~1万円
・納骨作業の費用:石材店に手数料として1~3万円
・彫刻代:戒名や没年などの彫刻費として3~5万円
・卒塔婆代:2,000円~1万円
・会食費用:1人当たり3,000~5,000円。僧侶が会食を辞退した場合、御膳料として5,000円~1万円を包む
まとめ
納骨の時期に決まりはありませんが、一般的なタイミングとしては、四十九日、百箇日、新盆(初盆)、一周忌、三回忌などがあります。悔いの残らないように納骨時期を決め、心を込めて故人を供養しましょう。
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