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2025/04/05

遺骨ダイヤモンドとは?作り方・費用・メリット・デメリットについて解説

遺骨からダイヤモンドを製造して供養する「遺骨ダイヤモンド」という新しい供養方法が、近年注目を集めています。比較的新しい供養方法であるため、実際に体験した人が身近にいないケースも多いでしょう。

ダイヤモンドをジュエリーとして身につけることで、故人を常に身近に感じられる。そうした点に魅力を感じ、「遺骨ダイヤモンドについて詳しく知りたい」という人が増えています。

そこで本記事では、遺骨ダイヤモンドの概要から製作プロセス、費用相場、留意点について詳しく解説していきます。

遺骨ダイヤモンドとは?仕組みを解説

ダイヤモンドは、炭素単体で構成される鉱物です。遺骨ダイヤモンドでは、遺骨から不純物を取り除いて炭素成分を抽出し、特殊な技術で結晶化させてダイヤモンドに合成します。

世界に1つしかない宝石を用いて、オーダーメイドで特別なジュエリーに仕立てられる点が遺骨ダイヤモンドの特徴です。このような特別なジュエリーを身につけることで、故人の存在を常に感じながら生活できます。

遺骨ダイヤモンドは、手元供養の一つとして近年注目されるようになりました。

遺骨ダイヤモンドと天然ダイヤモンドの違い

化学組成、結晶の形、硬度、輝きなどの物質的特性において、遺骨ダイヤモンドと天然ダイヤモンドに違いはありません。専門家でも外見から見分けることは困難です。

最大の違いは生成過程にあります。天然ダイヤモンドは地下約100kmの深部で、数千万年から数億年という気の遠くなるような時間をかけて、超高温・超高圧環境下で形成されます。

一方、遺骨ダイヤモンドは最新の技術を駆使して人工的に超高温・超高圧環境を再現し、わずか数ヶ月で完成します。

つまり、物質としての本質や生成原理は同じでありながら、形成期間に大きな違いがあるのです。

遺骨ダイヤモンドは嘘?怪しい?

「遺骨ダイヤモンドの製作は違法行為では?」と心配する人もいますが、法的な問題はありません。

日本では「墓地、埋葬等に関する法律」により、遺骨を埋葬する場所は「許可を受けた墓地や納骨堂に限る」と定められています。

そのため、例えば自宅の庭に遺骨を埋める行為は認められていません。ただし、遺骨を保管したり加工したりすることについては、法律上の制限はなく、自由に行うことが可能です。

遺骨ダイヤモンドの製造は科学的に確立された技術であり、「嘘」や「怪しい」といった懸念は無用ですので、安心してご検討いただけます。

遺骨ダイヤモンドの作り方|業者へ依頼するのが一般的

遺骨ダイヤモンドは、国内の代理店を通じて海外の専門業者に依頼するのが一般的です。

ここでは、遺骨ダイヤモンドの製作工程について順を追って解説します。

遺骨ダイヤモンドの製作工程

遺骨ダイヤモンドの製作工程は以下の通りです。

工程概要
1)デザイン決定カラー、カット、デザイン、アクセサリーの種類などを決める
2)業者への申し込み国内代理店に依頼
3)遺骨の送付遺骨を国内業者に送付
4)海外発送国内業者から海外の製造業者へ遺骨を発送
5)成分分析遺骨の成分を分析し、炭素成分を抽出
6)純化処理不純物を除去し、黒鉛(グラファイト)を生成
7)結晶化高温・高圧処理を施して結晶化させ、ダイヤモンド原石を形成
8)カット加工高温・高圧処理を施して結晶化させ、ダイヤモンド原石を形成
9)品質検査厳格な品質基準に基づく検査を実施
10)国内返送完成したダイヤモンドを海外業者から国内業者へ返送
11)ジュエリー加工国内業者が注文内容に応じたジュエリー加工を施す
12)お渡し完成品を依頼主様にお届け

一般的に、遺骨ダイヤモンドの完成までには数か月の期間を要します。ただし、依頼する業者、希望するダイヤモンドのサイズ、加工方法などによって所要期間は異なるため、事前に納期を確認しておくことをおすすめします。

遺骨ダイヤモンドの製作費用の相場

遺骨ダイヤモンドを作って供養したいと考えたとき、まず気になるのは「費用はいくらかかるのか」という点ではないでしょうか。

遺骨ダイヤモンドの製作費用は、サイズ・カット・デザインによって異なります。一般的に、サイズが小さいほど費用は抑えられます。また、カット加工を施さず原石のままであれば、カット費用が不要となるため、より費用を抑えられるでしょう。

遺骨ダイヤモンドの製作費用の相場は、45~300万円程度です。ただし、製造は主に海外業者によって行われるため、為替レートの影響を受けやすい点に注意が必要です。

一例として、ブルーオーシャンセレモニーが提携している「アルゴダンザ・ジャパン」のダイヤモンド製作費用(2025年4月2日時点)を紹介します。

サイズカットタイプ費用(税込)原石タイプ費用(税込)
0.20Ct58万3,000円
0.25Ct70万4,000円52万8,000円
0.30Ct82万5,000円61万6,000円
0.40Ct106万7,000円80万3,000円
0.50Ct135万3,000円105万6,000円
0.60Ct171万6,000円135万3,000円
0.70Ct203万5,000円156万2,000円
0.80Ct245万3,000円181万5,000円
0.90Ct282万7,000円204万6,000円
1.00Ct313万5,000円227万7,000円

ジュエリー加工にかかる費用

遺骨ダイヤモンドをジュエリーに加工する場合、製作費用とは別にジュエリー加工費が必要になります。

ジュエリー加工の費用相場は、およそ5~20万円です。指輪、ネックレスなどのジュエリーの種類や、金・プラチナといった使用素材の違いによって、金額に幅があります。

なお、ダイヤモンドの加工を必要としない場合、加工費用はかかりません。すべての人がジュエリー加工を希望するわけではなく、原石のままで保管したいという人も存在します。大切なのは、それぞれが納得できる形で供養することです。

遺骨ダイヤモンドのデメリット

遺骨ダイヤモンドには、主に以下の2つのデメリットがあります。

・元の遺骨には戻せず、キズの修理補償がない

・紛失のリスクがあり、紛失補償がない

それぞれについて解説します。

元の遺骨には戻せず、キズの修理補償がない

遺骨ダイヤモンドは、一度製作すると元の遺骨には戻せません。制作後に親族が「やはりお墓に納めたかった」と言い出した場合、トラブルに発展する可能性があります。

事前に家族や親族でよく相談し、同意を得てから業者に依頼することが大切です。

また、遺骨の一部を分骨してダイヤモンドにし、残りの遺骨をお墓や納骨堂に埋葬するといった方法も可能です。複数の供養方法を組み合わせることで、家族の希望を尊重しやすくなります。

なお、一般的なダイヤモンドにはキズがついた際の修理補償が付いていることが多い一方で、遺骨ダイヤモンドには基本的に修理補償がない点にも注意が必要です。

紛失のリスクがあり、紛失補償がない

遺骨をお墓や納骨堂に埋葬したり、自宅に保管しておいたりする場合、紛失の心配はほとんどありません。

一方、遺骨ダイヤモンドをジュエリーとして身につける場合、外出先での紛失や盗難のリスクが伴います。また、万が一紛失してしまった場合の補償がない点にも注意が必要です。

遺骨ダイヤモンドを作る際の注意点

遺骨ダイヤモンドを作る際の注意点は、以下の3つです。

・遺骨の量が足りない場合がある

・ペットの遺骨での製作可否は業者によって異なる

・遺髪や古い遺骨での製作は事前に業者への相談が必要

それぞれについて解説します。

遺骨の量が足りない場合がある

遺骨ダイヤモンドの製造に必要な遺骨の量は業者によって異なりますが、一般的に150~400g程度が必要です。これは故人の遺骨全体のおよそ10分の1〜3分の1に相当します。

遺骨の全量を使用する場合は十分ですが、分骨して一部のみを使用する場合、遺骨の量が不足する可能性があります。

製造業者によっても必要量は異なるため、依頼前に確認しておきましょう。

ペットの遺骨での製作可否は業者によって異なる

愛するベットの遺骨からダイヤモンドを作りたいと考える方も多くいらっしゃいます。ペットの遺骨でも製作できるかどうかは、業者によって異なります。

ペット専用の遺骨ダイヤモンド製造業者や、専用の加工施設を設置している業者であれば対応可能です。

なお、小型犬や猫の場合、遺骨の量が少ない可能性があります。その場合はペットの毛を利用したり、天然炭素を加えたりする方法もあるため、業者に相談してみましょう。

遺髪や古い遺骨での製作は事前に業者への相談が必要

お墓に納骨されていた古い遺骨からの製造も、基本的には可能です。ただし、お墓の中に長期間保管されていた場合、遺骨が変質している可能性もあるため注意が必要です。

また、業者によっては遺髪から炭素を抽出して遺骨ダイヤモンドを製造することも可能です。遺髪も保管しておくと、選択肢が広がります。

遺髪や古い遺骨での製作を希望する場合は、事前に業者へ相談することをおすすめします。

まとめ

遺骨ダイヤモンドには、常に身近に故人の存在を感じられることや、世界に1つだけの特別なジュエリーを作れるというメリットがあります。大切な方を偲ぶ新しい形として、遺骨ダイヤモンドを検討されてはいかがでしょうか。

ブルーオーシャンセレモニーでは、故人様とご家族様の想いに寄り添い、心から納得できる散骨プランをご提案いたします。

アルゴダンザ・ジャパンと提携し、大切な方のご遺骨をダイヤモンドに加工するサービスも提供しています。散骨や遺骨ダイヤモンドについてご検討中の場合は、ぜひ一度ご相談ください。

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