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2025/03/06

年忌法要はいつまで行うのか?準備や当日の流れ、マナーまで解説

年忌法要は命日から1年目に執り行う「一周忌」から始まり、三回忌(2年目)、七回忌(6年目)、十三回忌(12年目)と続いていきます。しかし、「いつまで年忌法要を続けるべきか」「やめるタイミングはあるのか」と悩む方も少なくありません。

この記事では、年忌法要をいつまで行うべきか、年忌法要の種類と忌日法要、準備の進め方や当日の流れ、年忌法要のマナーについて解説します。正しい知識を身につけ、故人を心から偲ぶための参考にしてください。

年忌法要はいつまで行うか

年忌法要の最後に執り行われる法要を「弔い上げ」と呼びます。ここでは、弔い上げの一般的なタイミングと、宗派ごとの違いについて解説します。

三十三回忌で終えるのが一般的

年忌法要は、三十三回忌をもって弔い上げとするのが一般的です。最近では高齢化や核家族化、ライフスタイルの多様化に伴い、親族が集まりにくくなりました。そのため、「七回忌以降は規模を縮小する」「十三回忌や十七回忌で弔い上げとする」といった選択をするケースも増えています。

また、年忌法要の期間や回数は地域によっても異なるため、親族間でよく話し合い、全員が納得できる形を選ぶことが大切です。トラブルを避けるためにも、早めに相談しておきましょう。

弔い上げは宗派によって異なる

弔い上げのタイミングは、宗派によっても異なります。以下に、代表的な宗派の一般的な弔い上げのタイミングをまとめました。

宗派弔い上げのタイミング
真言宗・十七回忌の後、二十三回忌と二十七回忌を省略し、二十五回忌を行い、三十三回忌で弔い上げとするのが一般的・五十回忌、百回忌を行う場合もある
曹洞宗・十七回忌の後、二十五回忌を行い、三十三回忌で弔い上げ・または、十七回忌の後、二十三回忌・二十七回忌を行い、三十三回忌で弔い上げとする場合も
臨済宗・十七回忌の後、二十五回忌を行い、三十三回忌で弔い上げ・または、十七回忌の後、二十三回忌・二十七回忌を行い、三十三回忌で弔い上げとする場合も
日蓮宗・十七回忌の後、二十五回忌を行い、三十三回忌を執り行う・または、十七回忌の後、二十三回忌・二十七回忌を行い、三十三回忌を実施・日蓮宗には「弔い上げ」という概念がないため、法要を執り行う人が亡くなるまで続けることも
浄土真宗・浄土真宗の教えでは、亡くなった人はすぐに成仏するとされるため、「弔い上げ」の考え方はない・法要は故人の供養ではなく、遺族や友人が故人を偲ぶためのもの・一般的には、一周忌から三十三回忌まで行い、その後終了することが多い

年忌法要とは

年忌法要にはいくつかの種類があります。また、年忌法要のほかに「忌日法要(きにちほうよう)」というものも存在します。法要に関する基礎知識として、これらを押さえておきましょう。

ここでは、年忌法要の種類と忌日法要について解説します。

年忌法要の種類

故人が亡くなってから1年後に、最初の年忌法要である「一周忌」を執り行います。その後、「三回忌」「七回忌」と続いていきます。

三回忌以降は、亡くなった日を「1回目の命日」として数え、何回目の命日かによって回忌が決まる仕組みです。

年忌法要の種類と数え方は、以下の表のとおりです。

年忌法要の種類数え方
一周忌命日から1年後
三回忌命日から2年後
七回忌命日から6年後
十三回忌命日から12年後
十七回忌命日から16年後
二十三回忌命日から22年後
二十五回忌命日から24年後
二十七回忌命日から26年後
三十三回忌命日から32年後
五十回忌命日から49年後
百回忌命日から99年後

年忌法要のほかに忌日法要もある

年忌法要のほかに「忌日法要(きにちほうよう)」というものもあります。忌日法要とは、故人が亡くなった日を起点に7日ごとに行う法要です。

なお、49日目まで執り行われることに加えて、命日から100日目に行う「百箇日(ひゃっかにち)法要」も忌日法要の一つです。

忌日法要の種類と数え方は、以下の表のとおりです。

忌日法要の種類数え方
初七日(しょなのか)命日から7日目
二七日(ふたなのか)命日から14日目
三七日(みなのか)命日から21日目
四七日(よなのか)命日から28日目
五七日(ごなのか)命日から35日目
六七日(むなのか)命日から42日目
七七日(なななのか・四十九日)命日から49日目
百箇日(ひゃっかにち)命日から100日目

一般的には、葬儀当日に初七日法要を行い、その後四十九日法要を執り行うケースが多く見受けられます。また、必要に応じて百箇日法要を執り行う場合もあります。

年忌法要の準備

年忌法要を円滑に進めるためには、以下の5つのステップで準備を進めることが重要です。

・法要の日程を決める

・会食の場所を決める

・参列者に案内状を送る

・会食・引き物を手配する

・お布施を用意する

それぞれのステップについて、順を追って解説します。

法要の日程を決める

まずは菩提寺の僧侶と相談し、法要の日程を決めます。故人の祥月命日(命日と同じ月日)に執り行うのが理想ですが、都合が合わない場合は前倒しで調整することも可能です。

日程は遅くとも2か月前までに相談し、1か月前までには決定するのが望ましいでしょう。特に、お盆やお彼岸の時期はお寺の繁忙期であるため、早めの予約が必要です。

菩提寺との打ち合わせでは、法要の会場やお墓参りの有無、僧侶の会食参加の可否についても確認しておきましょう。

会食の場所を決める

年忌法要の後には、会食(お斎)を行うのが一般的です。法要会場からのアクセスを考慮して適切な会食会場を選び、予約しましょう。この時点では参加人数が確定していないため、おおよその人数を伝えておけば問題ありません。

会場が法要場所から離れている場合は、送迎バスや自家用車といった移動手段の手配も検討する必要があります。

参列者に案内状を送る

法要の日程、会場、会食場所が決定したら、参列してほしい方に案内状を送ります。法要当日の1か月前までには届くよう手配しましょう。

返信の締切は法要の2週間前を目安に設定し、返信用のハガキを同封して送るのが一般的です。ただし、親族のみで執り行う場合は、電話やメールでの連絡でも問題ありません。

会食・引き物を手配する

参列者の人数が確定したら、会食会場に正確な人数を伝えます。年忌法要向けのメニューを用意するよう依頼し、僧侶が会食に参加する場合は、その分の人数も含めておきましょう。

参列者には、感謝の気持ちを込めて引き物を用意します。予備を含め、少し多めに手配しておくと安心です。

お布施を用意する

法要当日までに、僧侶に渡すお布施を用意しておきましょう。お布施に包む金額は、法要の規模や菩提寺との関係、地域などによって異なるため、直接僧侶に確認しても失礼にはあたりません。

お布施は奉書紙で包み、表書きには「御布施」と記します。お寺以外の会場で法要を執り行う場合は、お布施とは別に「お車代」を準備し、僧侶が会食を辞退した場合には「御膳料」も渡すのが一般的です。

年忌法要の当日の流れ

年忌法要の当日の流れは、以下の4ステップです。

・施主の挨拶

・僧侶による読経

・お墓参り

・会食

それぞれの流れについて詳しく解説します。

施主の挨拶

法要開始時刻の5分前までに、施主と参列者は着座しておきます。僧侶の入場後、施主が挨拶を行います。

まず、参列者への感謝の言葉を述べ、「これより⚪︎⚪︎(故人名)の三回忌法要を執り行います」など、簡潔に挨拶しましょう。挨拶が終わったら、施主も着座します。

僧侶による読経

施主の挨拶が終わると、僧侶による読経が始まります。読経は20分程度行われ、その間に参列者が焼香をします。焼香の順番は施主から始め、故人と血縁の近い人から順番に行いましょう。

読経と法話が終わると、僧侶が退場し、法要は閉式となります。

お墓参り

僧侶退場後、施主が閉式の挨拶を行います。お墓参りを予定している場合は、法要の終了とともに、お墓への案内を伝えましょう。

お墓へ移動後、参列者は焼香を行います。焼香の順番は法要時と同様に、故人と血縁の近い人から行うのが一般的です。

会食

会食会場へ移動し、参列者が揃ったら、施主が改めて挨拶を行います。その後、献杯を行い、食事を始めます。献杯の挨拶は、事前に親族の年長者や参列者の1人に依頼しておくとスムーズです。

会食が始まって1時間半程度経過したら、施主が締めの挨拶をします。参列者への感謝を述べ、引き出物を持ち帰るよう伝えましょう。

年忌法要のマナー

法要を執り行う際、多くの人が悩むのが「適切な服装」と「お布施の金額」です。

ここでは、年忌法要における服装とお布施のマナーについて解説します。

服装のマナー

年忌法要では、施主、遺族、参列者ともに、三回忌までは喪服を着用するのが一般的です。男性であればブラックスーツ、女性であればブラックフォーマルを選びましょう。

ただし、地域によって慣習が異なることもあるため、事前に年長者や菩提寺へ確認することをおすすめします。

七回忌以降は、平服でも問題ありません。ただし、地味な色合いの服装を心がけましょう。

お布施のマナー

お布施は、お礼の気持ちとしてお寺に渡すものであり、明確な金額の決まりはありません。

一般的な目安は、一周忌は3~5万円、三回忌以降は1~5万円程度です。最後の年忌法要である「弔い上げ」の場合は、5~10万円程度が目安です。

まとめ

年忌法要は三十三回忌で終えるのが一般的ですが、弔い上げのタイミングは宗派によって異なります。そのため、事前に菩提寺へ確認し、適切な準備を進めましょう。

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