- お役立ち情報
2024/10/22
散骨と手元供養を組み合わせる|散骨後の供養方法について

近年、新たな埋葬方法として散骨を選択する人が増えています。散骨を検討する際は、散骨後の供養方法についても考えておく必要があります。遺骨をお墓に埋葬した場合にはお墓参りをしますが、散骨した場合の供養方法はどのようなものがあるでしょうか。
この記事では、散骨の概要や種類、散骨後の供養方法、手元供養のメリット・デメリット、手元供養の方法について解説します。散骨や手元供養を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
散骨とは
散骨とは、遺骨を2mm以下に細かく砕いた後、海や山にまくという埋葬方法です。この「粉骨」と呼ばれる作業をせずに散骨すると、法律違反になる可能性があるため注意が必要です。
散骨自体は法的に禁止されていませんが、遺骨をまく場所には配慮が求められます。近隣住民の理解や土地所有者の許可を得たり、海の場合は漁業関係者への配慮が必要です。
また、一部の地域では条例によって散骨が禁止または制限されている場合があります。散骨場所を選ぶ際には、あらかじめ確認しておきましょう。
散骨の種類
散骨は遺骨をまく場所によって、主に以下の3種類に分類されます。
・海洋散骨
・山林散骨
・宇宙葬
それぞれ詳しく解説します。
海洋散骨
海洋散骨は、遺骨を海にまく散骨方法です。専門の散骨業者に依頼し、船をチャーターして行います。プライベートな散骨を望む場合は費用がかかりますが、故人とのお別れをゆっくり行える利点があります。
他の家族と乗り合わせる合同乗船プランでは、専用チャーターに比べて費用を抑えた散骨が可能です。ただし、日程や散骨場所を自由に選べないケースがあるため、注意が必要です。まずは散骨業者に相談することをおすすめします。
業者に散骨を代行してもらう代行散骨プランも存在します。自身で散骨を行えない方に適したプランであり、他のプランよりコストを抑えられる点が魅力です。
山林散骨
山林散骨は、遺骨を山にまく散骨方法です。所有権の問題から、海と比べて実施場所が限定されており、自己所有地や散骨業者が確保した私有地での実施が一般的です。
特定の場所での散骨を希望する場合は、散骨業者に依頼すると実施可能性を調べてもらえます。
海洋散骨と同様に、山林散骨においても代行サービスを提供する業者が存在します。特に山岳地帯での散骨を希望する場合は、専門業者への相談が推奨されます。
宇宙葬
宇宙葬は、遺骨を上空に打ち上げて散骨する方法です。手段としてはバルーンやロケットが用いられます。
バルーンを使う場合は、バルーンの中に粉末状にした遺骨を入れて上空に飛ばします。成層圏に到達するとバルーンが破裂し、自然に遺骨が散骨される仕組みです。
ロケットを使う場合は、専用カプセルに粉末状にした遺骨を格納して、宇宙空間に打ち上げます。遺骨が地球の軌道上を周り、最後は成層圏に突入して燃え尽きて流れ星になる、という散骨方法です。宇宙や星を愛した故人に適した選択肢となるでしょう。
散骨後の供養方法
散骨後の供養には、以下の3つの方法があります。
・複数回に分けて散骨する
・メモリアルクルーズ®で供養する
・分骨して手元供養する
それぞれの方法について解説します。
複数回に分けて散骨する
散骨は必ずしも一度にすべての遺骨をまく必要はありません。あらかじめ分骨しておけば、複数回に分けて散骨することも可能です。
例えば、葬儀後に1回目の散骨をし、続いて翌年の一周忌に2回目、翌々年の三回忌に3回目の散骨を実施するケースがあります。
法要のタイミングに合わせて散骨することで、供養の一形態とすることが可能です。
メモリアルクルーズ®で供養する
海洋散骨を実施した場合、同じ海域を再訪する「メモリアルクルーズ®」を利用して供養することが可能です。命日や一周忌、三回忌などの節目に、最後にお別れした場所で故人を偲ぶ時間を設けられます。
散骨業者によっては、船内での法要や会食のアレンジも可能です。家族や友人が集まり、故人の思い出を語り合う機会として活用できるでしょう。具体的なプランについては、散骨業者に相談してみることをおすすめします。
※メモリアルクルーズ®は株式会社ハウスボートクラブの登録商標です。
分骨して手元供養する
遺骨をすべて散骨するのではなく、一部を分骨して手元に残し、供養する方法もあります。
手元供養とは、散骨する遺骨と手元供養をする遺骨を分けておき、自宅などで保管する供養方法です。自宅の庭に遺骨を埋葬することは法律で禁じられていますが、自宅内の遺骨の安置は問題ありません。
分骨して手元供養することで、故人をより身近に感じられるでしょう。
手元供養のメリット・デメリット
散骨後の供養方法の一つである手元供養には、メリットとデメリットがあります。それぞれについて解説しますので、各自の事情に照らし合わせて、手元供養を検討する際の参考にしてください。
手元供養のメリット
手元供養のメリットは以下の通りです。
(1)故人を身近に感じられる
遺骨を自宅などの身近な場所に置くことで、お墓に納骨する場合と比べて、故人をより身近に感じられます。いつでも手を合わせて供養でき、故人に見守られているような安心感を得られる可能性があります。
また、いつも故人と一緒にいることで、寂しさを和らげる効果も期待できるでしょう。
(2)費用負担が少ない
新しくお墓を建てる場合には、多額の費用がかかります。子や孫の世代が負担することになる維持管理費も必要です。手元供養であればお墓を購入せずに供養できるため、費用負担が少なくて済みます。
(3)遺骨の保管場所に困らない
手元供養では通常、遺骨をコンパクトに安置できます。マンションやアパートなど、スペースに制限がある住環境でも安心して安置できるでしょう。
自宅から高齢者施設などに移ることになっても、遺骨を持っていくことが可能です。
手元供養のデメリット
一方、手元供養のデメリットは以下の2点です。
(1)家族・親族からの理解を得られない場合がある
手元供養は、伝統的な納骨方法とは異なる、新しい供養の形です。そのため、お墓に納骨しないことや、自宅に遺骨を安置しておくことに対して、家族・親族からの理解を得られない場合があります。
手元供養を選択する際は、周囲との十分な話し合いが不可欠です。
(2)将来的な対応の必要性
ご自身で供養できなくなった際の遺骨の取り扱いを、事前に決めておく必要があります。遺族への負担を避けるため、将来的な対応策を検討しておくことが重要です。
手元供養の方法
手元供養には、主に以下の3つの方法があります。
・ミニ骨壺
・アクセサリー
・インテリア用品
それぞれについて詳しく解説します。
ミニ骨壺
一般的な骨壺はサイズが大きく、自宅に安置するにはスペースが必要です。また、デザインが室内のインテリアとマッチしないケースもあります。
ミニ骨壺であればサイズが小さいため、限られたスペースにも安置可能です。ガラス、金属、陶器、磁器など、さまざまな素材やデザイン、カラーがあるため、室内のインテリアとの調和を考えて選べます。
ミニ骨壺は、位牌や遺影と一緒に飾ることも可能です。また、ミニ骨壺や位牌を納めるのに適した「ミニ仏壇」もあります。それぞれの家庭の状況に応じて選択しましょう。
アクセサリー
遺骨をアクセサリーに収納しておけば、外出時であっても常に故人と一緒にいられます。
ペンダントタイプは、ペンダントトップに遺骨を入れます。素材やデザインが豊富なため、好みに合わせて選択可能です。ペンダントが苦手な方には、キーホルダータイプやリングタイプがおすすめです。
ブレスレットタイプの中には、数珠をデザインしたものもあり、男性から人気があります。
また、最近では遺骨を合成ダイヤモンドに加工し、アクセサリーにするサービスも存在します。ダイヤモンドに加工すれば、遺骨だと気づかれる心配はありません。
インテリア用品
花器・ぬいぐるみ・人形・写真立てなど、内部に骨壺を収納できるインテリア用品も手元供養の一形態です。来客に骨壺だと気づかれることなく、供養できるでしょう。
オルゴールの内部に遺骨を納めるタイプもあり、故人が好きだった曲を流しながら供養することが可能です。
また、遺骨を素材にして作成する「エターナルプレート」というプレートも人気を集めています。ガラスや金属にはない温かみのある質感により、室内のインテリアとも調和しやすくなっています。
まとめ
散骨後の供養には、「複数回に分けて散骨」「メモリアルクルーズ®で供養」「分骨して手元供養」といった方法があります。いずれの方法を選択するにせよ、ご遺族が心を込めて故人を偲ぶことが重要です。
ブルーオーシャンセレモニーでは、故人とご遺族の想いを尊重し、心から安心して納得できる散骨プランをご提案いたします。散骨を実施した海域でのメモリアルクルーズ®も手がけているため、散骨をご検討中の場合はぜひご相談ください。
まずはお気軽にご相談ください。
散骨コーディネーターが心を込めて承ります。
ご検討に役立つ情報をまとめています。
ぜひご覧ください。
