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遺族様インタビュー

お客様よりいただいたインタビューのご紹介です。

2021/01/18 T.N様

自由がなくなるってこういうことなのですね…2020年の終わりに、海に眠るご主人と交わした静かな対話。

人類史上最悪のウィルスに見舞われた2020年。本来ならば、私たちが船を運航している東京湾の周辺は、世界中から集まるアスリートや来賓客を迎え、晴れやかな祭典がおこなわれる予定でした。ところが、2月に横浜港でクルーズ船での集団感染がニュースになった頃から、事態は大きく変化していきました。ブルーオーシャンセレモニーでは、お客様や従業員の安全を守るため、緊急事態宣言中は運航を自粛したり、様々な感染症対策を講じて参りました。そんな不安な日々を過ごす中でも、大切な人をご供養したいというお客様の想いに何とか応えようと、毎月末の合同メモリアルクルーズは、運航を続けて参りました。
2020年12月27日、一年間の最後の締めくくりの合同メモリアルクルーズにご乗船された方の中から、T.Nさんにお話を伺いました。T.Nさんは、「海に散骨して欲しい」というご主人との約束を果たしてから4年間、毎年春と秋の2回、欠かさずお参りに来て、船上からご主人と静かな対話を続けておられます。

 

村田「今日は、2020年最後の運航にご乗船いただき有難うございました。2016年の秋にご主人とワンちゃん達を海に見送ってから、毎年、2回ぐらい合同メモリアルクルーズにご乗船いただいていますよね?」

Tさん「そうですね。毎年、春のお彼岸と、秋の本人の命日の前に乗るって決めています。ところが今年は、3月はコロナでキャンセルになって、夏に乗ることができたのですが、個人的に1年の締めくくりということで、はじめて年末に乗ってみることにしました。」

 

村田「今日のクルーズは、お天気にも恵まれて良かったですね。今年は辛いことが色々ありましたが、最後にこうしてTさんともお話が出来て、穏やかな気持ちになりました。」

Tさん「私も本当にそう思いました。今年を振り返ると、自由がなくなるってこういうことなのか、と思い知らされましたね。生活そのものが変わってしまい、自由であることの素晴らしさを改めて考えました。そういう意味でも、本当に今日のクルーズは良かったです。」

 

 

村田「Tさんは、4年前に、お一人で船をチャーターされて散骨なさったんですよね。お一人で貸切という方は、時々いらっしゃいますが、割とめずらしいですね。」

Tさん「そうなんですか?そもそもこれは主人の遺言で、「一人でやって欲しい」というのがありましたので、私には普通のことでした。子供もいませんし、主人は仕事の現役を離れて20年経っていましたから、多くの人を呼んで見送るというのは最初から考えていませんでした。」

 

村田「生前にご主人とお話をされていたんですね。ご主人がご逝去されてから、海洋散骨までは、少し時間が空いていましたね。」

Tさん「ええ。亡くなってから2年間は、傍に置いて、何が自分たちに合っているだろう?とネットでいろいろと調べていました。そして3回忌を迎えるときに海に還そう、と決断しました。」

 

村田「当社にご依頼をいただいた理由はなぜだったのでしょう?」

Tさん「ネットで様々な業者を調べて、最後はいつもブルーオーシャンセレモニーのホームページに戻っていました。なぜか分からないけど、ホームページの最初の写真や、社長の言葉などを読んで、ほっとしたのです。そして、お仏壇を購入したお店でも、ここのパンフレットをいただいたので、やはりご縁があると思い、その時に感じた直感に従って、お電話しました。」

 

村田「決められるまでは、心の葛藤があったのでしょうか?」

Tさん「散骨をすることに関しては、主人の遺言なので葛藤はありませんでしたが、実際におこなうまでのプロセスで、私は、こういうのに絶対に妥協したくないと考える性格なので、実際にお話をして、私のしたいことがぴったりとはまったのでインスピレーションで決めました。でも本当にここに決めて良かったです。スタッフの方も、社長も、皆さん丁寧に話を聴いて下さるので、ほっとするし、温かいですよね。」

 

 

村田「そう言っていただけると有難いです。ご主人のこと、少しお聞かせいただけますか?」

Tさん「主人は、長く病を患っていて、入退院を繰り返していましたが、最期は在宅で看取りました。主人はいつも病床で「ありがとう」と言ってくれていたので、最期、息を引き取ったときに、もう一回声を聴きたいと思って、救急車が到着するまでに、一生懸命、心臓マッサージをしていたのを覚えています。でも、主人は、最期まで、自分の遺志をしっかり私に伝えてくれていたので、悔いは残らなかったのではないかと思います。そう考えると、泣いていられないな、と思いました。」

 

村田「泣きたいときは、泣いてもいいんですよ。」

Tさん「主人のことを忘れたことはありません。フォトスタンドとブレスレットの手元供養を購入して、ブレスレットはいつも身につけていますし、フォトスタンドには、生花を欠かさないようにしています。供養の仕方は、これじゃなきゃいけないというのはないですよね。職場の人にも、これはいいですよ、とよく伝えています。」

 

村田「このようなカタチでも、亡き人のことを想い続けることはできますよね。それにしても、ご主人と生前にしっかりお話ができていたのは素晴らしいことですね。」

Tさん「海洋葬というようなカッコイイ言い方ではなく、海に棄ててくれ、という言い方でしたけど、しょっちゅう言っていました。言われてなかったら、おそらくしなかったのではないかと思います。私は、仕事では決断することが多いですが、家の中では決断しないので、本人もそれを分かってくれていて、きちんとレールを敷いてくれていたのです。」

 

村田「ご主人のおかげで、こうしてTさんとご縁ができました。」

Tさん「本当に。こんな素敵なところにお世話になることができたと感謝の気持ちでいっぱいです。このお仕事って、人間性ですよね。なんというか、人と人との関わりなので、自分がどこで安心して納得するのか、と考えたときに、やはり、人柄が一番大事だと思います。悲しい状態でいる時に、人を魅了する包容力というか、ホッとさせる優しさがあるといいですよね。私が、また来よう、会いたいなと思って何度も船に足を運んでいるのは、それがあるからです。」

 

村田「そうなのですね。ただ、最初の打合せや粉骨、散骨の施行を対応したのは別のスタッフでしたよね?」

Tさん「最初に対応して下さった若いスタッフの方も、目が優しかったです。私は彼女にはそれほど色々なことを話しませんでしたが、自然体で、そこに立っていてくれて、いつもうなづいて受け止めてくれました。そこには、全くいやらしさがなかったのが印象に残っています。」

 

村田「スタッフのこともお褒めいただき恐縮です。」

Tさん「人を亡くした直後って、人の優しさが身に染みますよね。それも、べたべたした優しさではなく、そっとそこにいてくれるような優しさが理想です。お葬式にもいろいろやり方があって、お寺でお経をあげてもらって、というようなやり方も良いのかもしれなけれど、私には、合っていないなという気がします。」

 

 

村田「ご主人のお葬儀は、どのような式だったのですか?

Tさん「これも主人の希望に従って、火葬するだけでした。いろいろ意見もあるかもしれないけれど、これが本当に主人が望んでいたことなので、良かったと思っています。主人もいろいろ苦労もしたと思うけれど、私と結婚して良かったんじゃないかな。」

 

村田「それは間違いないですね。結婚生活は30年でしたっけ?」

Tさん「35年です。人生の半分以上ですね。こんなに長く一緒にいるとは思わなかったですけれど、幸せでした。」

 

村田「そう思えるのは素敵ですね。今もきっと、Tさんのことを見守ってくださっていますね。」

Tさん「そうかもしれません。主人のこと、人に話すことはめったになかったので、今日はお話聴いて下さってありがとうございます。これからも、長く続けてくださいね!」

 

村田「『私のときもお願い』と仰っている方がたくさんいらっしゃるので、頑張って続けます。」

Tさん「これから、墓守は大変になるし、増えるのではないですか?私は、今回のことで、海洋葬というのはとてもありがたい供養の方法だと思いました。やっぱり、人間の尊厳とか、拝むことは大事だと思うのです。なので、誰も拝むことのない無縁仏として合葬されるのは考えられない。また、時代と共に人の価値観は変わっていくと思いますが、私は今のところ海洋葬がいいですね。」

 

 

村田「ご自分の散骨はご自分で出来ませんので、お願いする予定の方に、よく伝えておいてくださいね。今日は年末の貴重な時間に、有難うございました。また来年、お目にかかりましょう。」

村田ますみ
「ここに来ると、ホッとする」と、仰っていただいたのが嬉しかったです。
日常生活でも自由が奪われ、お仕事でもお互い緊張の連続だった中で、年の瀬に船上で再会でき、温かい時間を共に過ごすことができました。
私たちは、行動理念に「顔と顔から心と心へ」を掲げています。コロナ禍で、一層、人と人との繋がり、血の通ったコミュニケーションの有難みが身に沁みました。
たくさんの学びを頂いたT.Nさんに感謝いたします。

村田ますみ

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