震災から一年 大洗メモリアルクルーズ

2012/03/09

東日本大震災から一年が経とうとしています。

2011年3月5日、震災が発生するちょうど一週間前に、茨城県の大洗沖で、海洋散骨をおこないました。

2011年3月11日14時46分、その大洗での散骨の様子をブログにまとめているときに、大地震がやってきました。

強く、長い揺れでした。

ガラスのショーケースに並んでいたミニ骨壷が、いくつか床に転がり落ちました。

時間をおいて、余震が何度も続きました。

テレビでは、震源に近い沿岸を襲った津波の映像が流れていました。

あるチャンネルで、大洗港の上空をヘリコプターで映している実況中継が流れていました。

一週間前に出航した場所に、巨大な渦巻きが出来ていました。

転覆している船や、流されている車が、本当におもちゃのように見えました。

「あの時の船は・・」と目を凝らしてみましたが、情報は得られず、報道は東北や福島のもっと深刻な被害の状況を中心に流すようになっていきました。

結局、震災の影響で、事務所は浸水のため使えなくなったが、船は沖へ逃げて無事だった、と聞いたのは、ずいぶん後になってからでした。

そして、今年、

2012年3月5日。

一年前に散骨をおこなった場所に、ご供養に行きたいというご依頼があり、メモリアルクルーズを運航することになりました。

午前11時、総勢30名弱のご家族が集まり、出航。

左手が大洗リゾートアウトレット、右側が大洗マリンタワー。外観は、一年前とまったく変わっていません。

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大洗のカモメは元気です。どこまでも、どこまでも、船を追いかけてついてきます。

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この日は風が非常に強く、残念ながら、昨年と同じ場所までいくことはできませんでした。
揺れない場所で船を止めて、故人の好きだった焼酎を献酒。

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続いて献花。

カモメたちは、餌だと思って大騒ぎ!

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大洗の海は、独特の、深い青い色をしていました。
この海に眠る故人は、あの震災をどのように感じたのでしょうか。
ご家族の皆様が、賑やかに、また逢いに来てくださり、きっと喜んでいらっしゃることでしょう。

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大洗リゾートアウトレットの中に、大洗町の震災の被害と復興の様子を記録するギャラリーが出来ていました。

大洗町は、死傷者こそ少なかったものの、被害はかなり大きかったということがよく分かりました。

1階部分が胸の高さまで浸水したアウトレットモールは、昨年の夏に営業を再開することができたものの、フクシマの原発事故の影響もあり、お客様は戻ってきていないとのことです。

「いつまでこんな状況が続くのか・・・」と、現地の担当者が嘆いておられました。

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ギャラリーに飾られていた、3.11の渦巻きの写真。

津波の引き潮が、このような大きな渦巻きを作ったそうです。

地震発生から津波まで、時間が少しあったので、多くの船は沖へ緊急避難して助かったけれど、中には間に合わなくて転覆してしまう船もあったとのことです。

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海に眠る、すべての故人のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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