立ち会い粉骨とは?メリットや流れを解説

立ち会い粉骨とは?メリットや流れを解説

2025/02/08

遺骨を細かい粉末状にする「粉骨」を行うことで、散骨や手元供養など多様な供養が可能になります。近年、粉骨作業への立ち会いを希望される方が増えていますが、どのようにすれば立ち会い粉骨ができるのでしょうか。

この記事では、立ち会い粉骨の概要からそのメリット、方法、手順、粉骨後の供養方法を詳しく解説します。

立ち会い粉骨とは

粉骨とは、遺骨を細かく砕き粉末状にすることを指します。粉骨を業者に依頼する場合、業者によっては立ち会いプランや、粉骨作業に参加できるプランを提供していることがあります。

立ち会い粉骨を希望する場合は、あらかじめ粉骨業者に確認し、意向を伝えておくことが大切です。

粉骨するメリット

粉骨には次の2つのメリットがあります。

・ご遺骨をコンパクトにできる
・供養方法の選択肢が広がる

それぞれについて解説します。

ご遺骨をコンパクトにできる

粉骨することで、遺骨の容積は4分の1から5分の1程度に小さくなります。これにより、従来の3分の1程度のサイズの骨壺での保管が可能です。

既存のお墓の納骨スペース(カロート)が先祖代々の骨壺でいっぱいになっている場合でも、粉骨によってコンパクト化できるため、すべてのご遺骨を納められる可能性が高まります。

また、納骨堂への納骨や自宅での手元供養を行う際も、スペースを取らずに供養できる点が魅力です。

供養方法の選択肢が広がる

遺骨を粉骨することで、供養方法の選択肢が大幅に広がります。例えば、ミニ骨壺やアクセサリーなどの手元供養品に納めることで、自宅での手元供養がしやすくなるでしょう。分骨も簡単にできるため、親族の家でそれぞれ手元供養してもらうことも可能です。

さらに、粉末状にした遺骨は散骨にも適しています。船で沖合に出て行う海洋散骨や、私有地や山林で行う散骨など、自然に還す供養方法を選択可能です。

これらの供養方法は粉骨しなければ選べないため、粉骨によって供養の幅が広がる点は大きなメリットと言えるでしょう。

粉骨する方法

粉骨には以下の2種類の方法があります。

・手作業による粉骨
・機械による粉骨

それぞれの方法について詳しく解説します。

手作業による粉骨

刃物を使わずに粉骨したい場合は、手作業による粉骨も可能です。

具体的には、乳鉢と乳棒を使って遺骨を丁寧に粉末化していく方法が挙げられます。約3時間ほどかかりますが、故人に対する気持ちを整理しながらゆっくりと進められます。

立ち会い粉骨が可能な業者の中には、手作業による粉骨に参加できる業者も存在します。事前に業者へ問い合わせ、立ち会いで可能なことを確認してみるとよいでしょう。

機械による粉骨

機械による粉骨は、専用機器を使用して遺骨を粉末化する方法です。1時間程度で粉骨が完了し、スピーディーに進められる点が特徴です。また、手作業での粉骨よりも費用を抑えられます。

なお、機械で粉骨しきれなかった部分の遺骨は、手作業で仕上げてくれる業者も存在します。

立ち会い粉骨の流れ

立ち会い粉骨の流れは、以下の4ステップです。

・予約
・遺骨の確認・準備
・立ち会いでの粉骨
・包装・納骨

それぞれについて、順を追って解説します。

予約

立ち会い粉骨は、粉骨業者に予約することから始めます。電話かWebサイトの申し込みフォームから予約をして、粉骨する日程を決めましょう。

遺骨の確認・準備

遺骨を骨壷から取り出し、異物が混入していないかを目視や磁石を使って確認します。次に、遺骨に含まれる水分量を測定し、基準値を超える場合は乾燥処理します。

水分量の多いまま粉骨すると、遺骨がしっとりとしたペースト状になってしまうため、適切に乾燥させることが重要です。

また、遺骨には毒性の強い、発がん物質である六価クロムが含まれていることがあります。六価クロムの基準値を超える場合は、還元剤を用いて無害化処理をします。

立ち会いでの粉骨

遺骨の準備が整ったら、ご遺族立ち会いのもと粉骨作業を行います。すべての作業に立ち会うことも、一部のみ立ち会うことも可能です。

心理的な負担が強い場合や、遺骨を直接ご覧になるのが不安な場合など、直接の立ち会いが難しい場合は、別室でモニターを通じて作業を確認できるケースもあります。故人への思いを大切にしながら、無理のない範囲で参加することをおすすめします。

包装・納骨

粉骨作業が終わったら、希望に応じた容器や包装で納骨してもらいます。包装には真空パック、防湿アルミパック、水溶性紙袋、紙箱、桐箱などがあります。

納骨方法も多様です。ペンダント、遺骨カプセル、ミニ骨壷などの手元供養品が考えられます。また、分骨を希望する場合は、事前に粉骨業者に伝えて必要な数に分けてもらうことが可能です。

粉骨後の供養方法

粉骨後の供養方法は、以下の3つです。

・散骨
・手元供養
・墓じまい後の分骨・納骨堂への引越し

それぞれについて詳しく解説します。

散骨

散骨は、粉骨した遺骨を自然の中にまく供養方法です。ただし、一部の地域では条例により散骨が禁止または制限されている場合があるため、実施の際は事前に確認が必要です。

散骨には主に以下の3つの方法があります。

1:海洋散骨

海洋散骨は、遺骨を海にまく散骨方法です。船を貸し切って行うチャータープランの場合、費用はやや高めですが、日時や場所を自由に選べます。家族だけでゆっくりとお別れの時間を持ちたい方に最適です。

複数の家族で乗り合わせて行う合同乗船プランでは、チャータープランよりも費用を抑えた海洋散骨が実現できます。ただし、日時や場所を自由に選べないこともあるため、注意が必要です。

また、業者に委託して散骨してもらう代行委託散骨プランは、費用を抑えつつ、直接現地に行けない方でも散骨が可能な点が特徴です。

2:山林散骨

山林散骨は、遺骨を山にまく散骨方法です。ただし、海とは異なり山林には所有者がいることが多いため、好きな場所に自由にまくことは難しいでしょう。散骨業者の散骨専用地などで行うことが一般的です。

散骨を希望する場所がある場合は、専門業者に依頼して事前に許可や条件を確認してもらうと安心です。

3:宇宙葬

宇宙葬は、遺骨を上空に打ち上げて散骨する方法です。バルーンの中に粉末状にした遺骨を入れて上空に飛ばす方法や、ロケットを用いて専用カプセルに粉末状に砕いた遺骨を入れ、宇宙空間に打ち上げる方法があります。

手元供養

粉骨した遺骨を自宅などで保管する供養方法を「手元供養」と言います。手元供養の方法には、主に以下の3つがあります。

1:ミニ骨壺

粉骨することで遺骨をコンパクト化でき、ミニ骨壺に納められます。サイズが小さいため、ちょっとしたスペースにも安置可能です。

さまざまなデザインのミニ骨壺があるため、室内のインテリアと調和したものを選べます。素材も、ガラス、金属、陶器、磁器などバリエーション豊富です。

2:アクセサリー

遺骨をアクセサリーに収納し、身につけることで故人を常に身近に感じられる供養方法です。外出先でも故人を身近に感じたい方に適した供養方法といえます。

3:インテリア用品

花器・ぬいぐるみ・写真立てなどの内部に骨壺を納め、インテリア用品として飾れるタイプの手元供養もあります。

遺骨と気づかれにくく、日常生活に溶け込む供養スタイルです。

墓じまい後の分骨・納骨堂への引越し

墓じまいのあとに遺骨を粉骨すれば、親族間での分骨がしやすくなります。分骨をすれば、それぞれの親族が手元供養をしたり、自宅から近いお墓に納骨したりすることが可能です。

また、分骨しない場合でも粉骨によってサイズをコンパクトにできるため、遺骨が複数あっても納骨堂へ遺骨を移しやすくなります。

まとめ

粉骨には、遺骨を小さくして管理しやすくするだけでなく、供養方法の選択肢を広げるといったメリットがあります。また、業者によっては立ち会い粉骨に対応しているため、立ち会いを希望される方は対応可能な業者を選ぶとよいでしょう。

ブルーオーシャンセレモニーでは、故人様やご家族様の想いに寄り添い、安心してご利用いただける散骨プランをご用意しています。粉骨はもちろん、立ち会い粉骨にも対応しているため、散骨や粉骨をご検討中の方はどうぞお気軽にご相談ください。

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